11-23

きついシフトだった。

 

朝、病気の赤ちゃんが他院から到着して、皆バタバタしている所から始まった。

蒼白だったので、一目であまり状態がよくないのは分かった。

しかし、違う部屋の受け持ちだったので、あまり関わらず。

 

他院からの腸閉塞の患者。腹痛、吐き気もなく。

状態は落ち着いていたが、外科医が多忙で3−4時間ほど救急で看ることになった。

その後入院となる。アノメイが、クレアチニンの上昇に気付いて、放射線科医に連絡してくれた。入院の準備に気を取られて、見落としたなあ。

 

先週木曜日に転倒した88歳男性。

それ以来、頭痛があることと、右の股関節の痛みが悪化し来院。

頭部CT、レントゲン共に陰性で退院。

 

憩室炎に穿孔を合併した既往を持つ患者。

十日前、外科医に腸の循環状態がよくないと言われて、経過観察をしていたところ、

腹痛が悪化し来院。

憩室炎と診断され、抗生物質点滴→入院

 

動悸、めまいで来院の女性患者。

Cardiac markerが陰性だったので、退院

 

35歳、不安症の女性患者。

昨夜タイレノール、イブプロフェンを大量摂取。

来院した時には13時間経過していたので、タイレノールの血中濃度は上昇しており、

解毒剤の点滴を即開始。

毎日やることではないので、慣れず、投与量の計算に混乱。

なんとかメイヴィスに助けられて、投与開始。

吐き気の副作用はあったが、ゾフラン点滴でしのいだ。

点滴は上手く入ったし、あまりにも患者の不安と動揺がひどかったので、

採血も点滴から行う。解毒剤投与後、症状が軽減し、

モニターベッドにスムーズに申し送る。

 

そして午後。コードピンク。

呼吸不全だったあの赤ちゃんの蘇生。

チャージのメイヴィスがヘルプに。救急医2名もケアに参加。

 

左乳房摘出後の術後感染、抗生物質点滴の患者。

発赤軽減せず、今日は熱発、患部からの浸出液も多く、外科に紹介となる。

抗生物質を変更し、入院。

忙しくて、看れず。アノメイに再び助けられる。

 

13ヶ月の陰茎形成不全の赤ちゃん。

Sick Kidsで手術をうけて、ステントを挿入。

一週間で、自然に抜けると指導されたが、11日たっても抜けず。

元気だし、排尿もおむつにあるし。安心はしていたが、

医師がステント抜去して退院になったようだ。

 

そして、あの赤ちゃんの訃報。

マイク医師が先に戻ってきて、「予後はよくない」と言っていたが。

実際に亡くなった事を知ってズシンときた。

呼吸数がかなり上昇していたのに、昨夜、他院で退院と言われたそうだ。

今日まで、ぎりぎりまで...あの子は必死に。戦っていたのだ。

力を使い果たしてしまったのだ。

どうして。もっと早くに。治療出来なかったのかが悔やまれる。

このケースは、司法解剖および、精査の対象になるだろう。

アノメイが、「父親が涙をボロボロ流して廊下を歩いていたよ。」と言って。

早すぎる死。防げた筈の死。胸が詰まった。やりきれなくてしょうがない。

 

重い心を振り切るように。珈琲を飲み、次の患者に向かう。

発熱(肺炎)、左鎖骨骨折、肋骨骨折の70代女性患者。

アセスメントが徹底して出来た。

 

近所の悪童に追いかけられ、警察署で被害届を出していた最中に、呼吸苦、めまい。

救急車で来院。

いかにも、そういう事件に巻き込まれそうな。

気難しいおばさん。こういう人は、慎重に対応しなければならない。

心臓マーカーも陰性で、退院となった。

 

顔に他の子が落下してきたチアリーダーの子や。

スケートしてたら、右大腿部をひねって来院の子や。

とにかく。朝からノンストップだった。

久々に弱音を吐きそうになった。チームに助けられた。古参の看護師さんは、

やっぱり強いなあ。そして、看るべきポイントを落とさない。

助けられる。

 

でもやっぱり。一番心に堪えたのが。赤ちゃんの死だった。