歯科奇談

休日の朝。

ベッドに居たがる自分を引きずり出し、シャワーを浴びて

高額の歯科治療に赴く。

 

いつものように局所麻酔。

麻酔が効いて、口や喉周りが麻痺する。

「あー、この嫌な感じ」

思った途端、脈が速くなる。

血の気が失せる。

息ができない感じに襲われて身体を起こす。

自分で自分がコントロールできない状況=パニック

 

歯科医に「脈がめっちゃ早いね」と言われ、なんども大丈夫かと言われる。

「大丈夫かって言われすぎると、逆に不安になるもんなんだな。」などと思う。

しばらく座って居たら、気分が良くなった。

 

「パニック障害かな。でも、エピネフリンの副作用ってのも考えられる。

次はエピなしの局所麻酔だな。」と言われる。

前はこんなことなかったのに。

 

実はこれで、パニック障害の症状を呈したのは、

6回目くらいだ。

歯医者でも起こるとは。

 

ペルーに行く前の予防接種後。

救急カンファレンスに出席中のテーブル席で。

それから、胃カメラの局所麻酔の直後。

疲れが頂点に達していた夜勤の開始直後。

頭部MRI検査を受けた時。

 

やっぱり、口腔及び気道の局所麻酔苦手だ。

あの、コントロールを失う感じ。

無気力な感じ。

「おそらく、ここでアナフィラキシーを起こしても自分は助からない」

そう思うような現場。

そこでやられるんだ。

 

ひどく恥ずかしいが、最終的に無事に乗り越えたのでよかった。

あとはクラウンをかぶせるだけなんで、次はなんとかなるだろう。

いろいろ高くついた歯科診療だった。。。